La casa del silenci(沈黙の家)は女性、クラシック音楽、バイオリンをめぐる小説。ベルリンでのあるコンサート中に物語は展開する。コンサートが今しも始まろうとしている。はりつめた空気。観客の中にいる老女の存在にオーケストラのメンバー何人かが落ち着かなくなる。彼女は何者か? 彼女との関係は何か? たくさんの物語がひとつになった小説。持ち主の手を離れ人手に渡った1台のバイオリン。亡命生活を余儀なくされたオーケストラ指揮者。家族を引き裂いた戦争。金持ちの男と女中の間の情熱的な恋愛関係。20世紀、スペインとドイツを舞台に展開する家族の物語で、音楽が常に物語を彩る。いろんな角度からの視点と様々な声で語られ、著者の文体は温かみがあり、読者に寄り添い、直接的で、繊細さに満ちている。