すべての神話がそうであるように、イアソンのこの神話も、私たちの人生や、前に進み続けることの必要性、不可能に見えても夢をかなえることについて語っている。イラストレーターであり作者であるパルマ・コラルとキケ・イバニェスは、神話に現代的な解釈を加えたこの絵本で、若い読者にぴったりと合ったすばらしいイメージを私たちに贈る。イアソンとアルゴナウタイ(訳注:アルゴー船の乗組員たち)は、金の羊毛を手にいれて家に戻るために、危険に満ちた長い航海をしなければならない。航海を最もおびやかすのは、巨大な戦士でも、身の毛のよだつハルピュイアたちでも、ほかの神話上の生き物でもない。最大の影は彼らの頭にある、やりとげられないのではないかという考えだ!