上司の命令でメキシコへの出張を余儀なくされたカタルーニャの新聞記者マルティン・コルテスの身に起きた大きな変化を書いた小説。40歳目前、既婚で幼い子持ちのマルティンは幸せいっぱいとは言い難い心境だった。メキシコでは様々な状況によって自分がエルナン・コルテスの息子の生まれ変わりだと信じ始め、21世紀だというのに自らが征服者でありつつもアメリカに征服されたと感じる。現実とフィクションが混然とし、超自然的な色合いを帯びた冒険ものミステリー。内なる旅、致命的な危機、幸福の追求、偏見の克服、許し、情熱、より良き世界への渇望、ジャーナリズム、持続可能な開発のための2030アジェンダをテーマとし、裏切りの経験、抑制できない性欲、野心、フラストレーション、偽善なども盛り込まれている。