1967年、パプアニューギニアの失われた部族ハムライ族を探す日本の調査団の一員である人類学部の学生イズミ・フクダは、不思議な病気に罹ってしまう。この些細なエピソードが、その後日本とアメリカで次々に起こる出来事、そして75年後にはついに全世界を真っ暗な悪夢に陥れる重大な連鎖の端緒となる。冒険、サスペンス、スリル溢れる政治的な駆け引き、社会風刺、SF、これら全てがひとつに詰まった本書は、大胆な技巧、独創的なストーリー展開、軽快なテンポで読者を驚かせる。「頑固者」と呼ばれる日本人医師のヤスタカ・マシムラ、宣教師のアーネスト・クバリョ、詩人のジェフ・ルシャン、女優のリリアン・シンクレア、警察官ウォーターなどの個性豊かな登場人物で奏でられるロックオペラ。