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Editorial Anagrama

Editorial Anagrama

アナグラマ‧エディトリアル

出版社

CIF

A58134388

所在地

C/ Pedro de la Creu 58, 08034. Barcelona (España)

ウェブサイト

文芸と視聴覚ソフトの制作、その販促活動と国内外の流通経路の開拓を行う会社。

この小説は、現代のバルセロナに住む若い女性の物語である。一人称で、ジョイセンの「ある日の出来事」風に語られる。30歳を目前にした世代の矛盾に直面し、同年代の両親が経験した現実とはまったく異なる現実を生きていることに気づいた少女の波瀾万丈を描いている。語り手は不安定な仕事に就いており、結局は解雇される。ポストモダンのリバタリアンの論理のレンズを通して見れば、失敗に終わる恋愛に巻き込まれ、親しい友人関係が揺らぎ、これらすべてによって、彼女は平衡感覚を見出すのが難しいことに気づくだろう。

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文学

優待消費

Consum preferent

アンドレア‧ヘノバルト

Andrea Genovart
Editorial Anagrama

舞台は、鉱山が閉鎖し、発電所も解体予定で先行きが見えないレオンのとある村。薬剤師の母を持つ息子と飼料屋の娘の物語。希望もなく「レンガ」を摂取する人々の物語。愛、ガソリンスタンドの駐車場に残された改造車、礼拝堂のがれきに積もったほこり、ニワトリとその睾丸を使った実験の物語でもある。そして何より、物語を語って相手を誘惑し、操り、口車に乗せようとする者の物語。

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文学

賦役

Facendera

オスカル‧ガルシア=シエラ

Óscar García Sierra
Editorial Anagrama

ベニドルムを舞台に、父親および高級ライター“タリスマン”を探す不正まみれの女刑事が繰り広げるダークな犯罪スリラー。マドリード三部作(と、ここでは呼ぶ)『Cómo dejar de escribir(いかにして書くのを止めるか)』、『Sánchez(サンチェス)』、『Gordo de feria(祭りの惨事)』において、マドリードを夜行性でアウトローな、かなりシュールな都市として描いた作者のエステル・ガルシア=リョベトは、東国三部作の第一作となる本作『Spanish Beauty(スパニッシュ・ビューティ)』では、スペイン東部のリゾート地ベニドルムを、英国マフィアやロシア人大富豪が暗躍し、地下に薄汚いビリヤード場、地上に建設中の摩天楼が立つ街に仕立てた。この街で汚職警官ミケーラは、1960年代のロンドンでその名を知られた双子のギャング、クレイ兄弟が所有していたライターを何としても手に入れなければならないのだ。

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文学

スパニッシュ‧ビューティ

Spanish Beauty

Editorial Anagrama

この小説が語る物語は、まったくありえなさそうだが、実際に起きたことだ。一流の国際的美術館、レイナ・ソフィア美術館は、1986年開館にあたって、北米の有名彫刻家、リチャード・セラに作品を依頼した。だが、38トンもある彫刻作品が、ある日突然……煙のごとく消えた。本書は、ノンフィクションと記録文学とナンセンスの間をいきながら、スリル満点に事件を再構成し、さまざまな疑問をわきあがらせる。なぜそのようなことが起こりえたのか、なぜコピーがオリジナルとなったのか、現代美術における芸術とは何か、消えた鋼鉄製の彫刻がある日いきなり現れることがありうるのか。これらの疑問にこたえようと、リチャード・セラ本人を含む、さまざまな人物の声が集められた。不可解な消失が、傑作へともちあげられる。

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文学

傑作

Obra maestra

Editorial Anagrama

友人との食後のおしゃべりのように楽しいが、肝臓につきささる鉤爪のような打撃を与える小説。敵から〈カバ〉と呼ばれている、主人公のバシリオは、その相反する性質をいくらかかかえている。119キロの巨体の彼は、そのあだ名を喜んでいる。機会をねらってじっと動かないカバの沈着さは彼のめざすところであり、またカバの獰猛な性質、攻撃的本能、とんでもない知性が彼をひきつける。だから、快適な隠遁生活を数週間やめて、代表候補アメリア・トマスの選挙キャンペーンに同行しないかという誘いがあったとき、彼の中の獣が伸びをして、動きだした。スペインのあらゆる市町村をまわるあいだ、彼の使命は候補の演説にダイナマイトをこめ、ライバルたちに弁舌でガソリンをかけ、とおりがかりにすべてを燃やすことだった。

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文学

愛しい子どもたちへ

Queridos niños

Editorial Anagrama

老女ルチャは、呆然と見つめる孫娘の前で、夫に殺されようとしている。数十年積み重なった恨みは、元を正せば1921年1月2日に遡る。若きルチャは、サルボラ島で蒸気船サンタイサベル号の遭難に遭遇した。男たちが新年を祝っているあいだに、女性たちは海に飛び込み、遭難者たちの救出に向かった。彼女たちはヒロインとみなされたが、貪欲さや略奪といった、英雄的ではない行為の噂も囁かれた。その夜、ルチャはウェディングドレスで海岸にかけつけた。長い髪をひきずり、混乱のなかで彼女は、全裸だがシルクハットをかぶった遭難者に出会った。それは誰だったのか。イギリス人の音楽家か、悪魔の化身か。なぜルチャは、彼のように裸になったのか。その日あったことが、彼女の人生、そして彼女の娘と孫娘の人生に刻印を残すことになった。

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文学

両生類女のノスタルジー

La nostalgia de la Mujer Anfibio

クリスティーナ‧サンチェス=アンドラーデ

Cristina Sánchez Andrade
Editorial Anagrama