20世紀後半のある時、手に深い切り傷を負った若い男、アルフレド・モンサルバジェスがニューヨークのとある病院に現れる。作家志望のこの外国人男性は、対応した看護師のジーン・ローゼンブルームから見ると、おとぎ話の王子様だった。アルフレドはじきに友人グループの中心になる。友人の目から見ると彼は、人生がなかなか与えてくれないものすべてをそなえた、何もかも解決してくれる魔法のような存在、つまり腹心の友であり、同僚であり、恋人だった。友人は4人。若いユダヤ人で霊感が強く、その妬みや野望がなぜかまわりには喜劇的に見えてしまうケビン・プリチャード。好事家で教養があり、裕福な相続人であり、王子と長時間話すなかで自分の才能を推し量るハリー・オズボーン3世。ローゼンブルーム姉妹のなかで最もカリスマ性があり、美しく、自立心旺盛で自由な女性クレア。そして気高く、思いやりがあり、慎み深いジーン。