14歳の少年ニコは、ある朝いつもと違う道を通って学校へ向かったところ、途中で見たことのない家を見つける。不思議に思って中に入ると、奇妙な宇宙にはいりこんでしまう。
量子の世界では驚くべきことが起こる。何もないところからひとつの宇宙が作られ、時計屋は光速ツアーを売り出している。ネコは現れると同時に消える。しかもニコは知らないうちに使命をおびていた。幸いそのおかしな世界で知り合った新しい友達が助けてくれる。『数の悪魔』が数学の世界の冒険を描き、『ソフィーの世界』が哲学を一般の人々に普及させたのに倣い、ソニア・フェルナンデス=ビダルは現代物理学に関する楽しく明快な小説を書きあげた。9歳から99歳までの人の為のエンターテイメント小説の古典ともいうべき書。