レオノーラ・キャリントンは、繊維業界大物の相続人として、裕福で何不自由なく育つ運命の星のもとに生まれた。しかし、小さい頃から自分は他の子とは違うと彼女にはわかっていた。他人には見えないものが見える能力が、彼女を特別な存在にした。個人的にも芸術的にも自由な女性でいる権利を勝ちとるために、社会のしきたりや両親や教師に立ち向かい、宗教や思想のくびきを断ち切っていく。今日では伝説となった、シュールレアリズムの大女流画家レオノーラ・キャリントンの魅力あふれる人生が、私たちの夢を膨らませる。
エレナ・ポニアトウスカが、非凡な女性の生涯を描くのはこれが初めてではない。レオノーラ・キャリントンのとてつもない人生は、著者のペンにより、情熱的な冒険、自由の叫び、20世紀前半の歴史的前衛への優雅なアプローチとなっている。