20世紀のファッション界の巨匠クリストバル・バレンシアガは、1895年にギプスコアのヘタリアで生まれた。1936年にパリのジョルジュ・サンク通りに店を開き、その数ヶ月後、最初のパリコレクションで有無を言わさぬ成功をおさめ、モード界で国際的に名を連ねるようになり、その評価は以後落ちることはなかった。当時彼は42歳。しかし、彼のそれまでのクリエイターとして、また経営者としての足跡は知っているだろうか。このテーマの専門家であるミレン・アルサリュスは、バレンシアガのこれまで明かされなかった四十年を再構築し、家族のこと、専門家としての経歴、パリで地位を確立するまでの企業家としての軌跡を語る。バレンシアガの偉大な作品のもととなった豊かな独自の世界を再現する、歴史的社会的にまばゆいフレスコ画である。