パコ・ロカが描く四十男の日常――それは、ようやくかなえた子どものころからの夢、パジャマを着たまま1日中家のなかで過ごす生活だった。多分に著者の自伝的要素を含んだ、テレビのコメディー・シリーズ『となりのサインフェルド』を思い起こさせるこの作品は、爆笑より、にやりとする笑いを誘う。 時には真面目に考えさせる部分もある本書は、2010年3月から2011年7月までの1年半のあいだ、バレンシアの「プロビンシア紙」に毎週掲載されたもので、パコ・ロカの自他の行動に対する観察力の鋭さが見てとれる。