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Fumiaki Noya

野谷 文昭

Fumiaki Noya

東京大学名誉教授・立教大学名誉教授・名古屋外国語大学名誉教授

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学研究科修士課程修了(ロマンス系言語)。主な訳書にガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』、ボルヘス『七つの夜』、プイグ『蜘蛛女のキス』、コルタサル『愛しのグレンダ』、ボラーニョ『2666』(共訳)等。編訳書に『20世紀ラテンアメリカ短篇選』、『純真なエレンディラと邪悪な祖母の信じがたくも痛ましい物語:ガルシア=マルケス中短篇傑作選』、『ケルト人の夢』(岩波書店・近刊)等。著書に『マジカル・ラテン・ミステリー・ツアー』『ラテンにキスせよ』『越境するラテンアメリカ』等がある。

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