ひとつの伝説から生まれた主人公の物語。フェリペ5世の時代、レティロ宮殿の庭師たちの間で、植えた花を変えてしまう小妖精の存在が噂になっていた。この物語の小妖精は不機嫌に目を覚ました。本来の陽気さを取り戻すために旅に出ることにする。旅の目的は、その多種多様性の中にすべてを美しく吸収する芸術のおかげで達成する。ユネスコの世界文化遺産に登録されている、計り知れない文化的価値と自然とが融和する空間であるレティロ公園・プラド美術館に収められたコレクションに関するシリーズの第一弾。この物語ではティッセン美術館に収蔵されているルネサンス期及び20世紀の数点の作品について述べられている。小妖精エルバが編む物語によってマドリードの中心に存在する美術の宝庫を身近に感じさせる本。