秘密とは、私たちを消耗させ、いらいらさせるもので、自分にとって一番大切なことや、心揺さぶられたり苦しんだりすることを共有できないという深い孤独に陥れるものだ。本来、話すことのできない秘密というものに、どうやって言葉(やイメージ)を与えられるだろうか。答えは簡単、比喩を使うのだ。秘密とは赤い火である。「多かれ少なかれ、誰もが赤い火を持っている」。 プリタもそうだし、彼女の子供たち、つまりこの絵本の主人公ケルティとクップにも秘密がある。秘密を持つ人たちにぴったり寄り添いたいと願って作られた絵本。この物語の中で読者は、孤独、無理解、告白の試み、そして最後にその火にふっと吹きかかる風のような安堵を知ることになるだろう。