年若きジャーナリスト、ジュアン・バリャステルはヨーロッパ同盟体制に興味はないが、ある式典のニュースをカバーするためにブリュッセルに飛んだ。この旅は向き合うことを避けている恋愛や家族の問題から離れるのに好都合だった。だが欧州連合の本部があるブリュッセルでバレンシアオレンジ生産者に壊滅的な打撃を与える貿易条約が可決される寸前であることを知る。この情報を耳にした、懐疑的だが根っからのジャーナリストであるバジェステルは、この協定に隠された利害を探るためにブリュッセルに残ること決意。雨が降り続けるブリュッセルとストラスブールでジュアンは、容赦ないロビイストたちを中心にした偽善と暴力が水面下で渦巻く掃きだめのような政治の世界に潜り込む。過ぎた好奇心には危険が伴うこともある…