1926年のバルセロナ。有名な高級服メーカー「サンタ・エウラリア」は、初の自社コレクションを、大きなファッションショーで発表し売り出そうとしている。スペインで開催される初めての大規模ファッションショーのひとつだった。イベントは大成功する。変化は始まっていた。19世紀半ばに作られた昔ながらの生地問屋がすっかり、オートクチュールの世界に入ろうとしている。内部では、様々な登場人物(オーナー、デザイナー、店員等)の生きざまが交錯し、時代の進歩のリズムに合わせてうごめく。1929年の万国博覧会に象徴される将来の展望が開けていた時代。内戦と内戦直後に代表されるやっかいで不幸な時代。必死で困難に立ち向かい、どんなことがあってもいつも前に進み続けようとする「サンタ・エウラリア」を構成する人々の人生が描かれる。