パラシオスはここしばらくやってきた仕事、ヒットマンをやめようとしている40代の男。 運よくとても実入りのいい仕事の依頼を受け、引退の可能性ができたように見えたが、その仕事が終わるとかえってことが複雑になり、報酬も彼自身の社会復帰も重大な危機に陥り始めた。お金を受け取るために、パラシオスは彼にとっては全く見ず知らずの汚い世界を彷徨うはめになる。その世界とは、都市計画がらみの投機から生まれる巨大マネーの世界。まだ傷が癒えていない過去と次々に再会する中で、友情、愛、裏切り、復讐といった言葉の本当の意味を見つける。 マドリードのプロレタリア階級が住むスラムと、上流社会の贅沢な建物の間を縫う道は、生きるか死ぬかの状況に彼を追い込む。