ダビッドは、ホセ・マリア・プラサの冒険ミステリーシリーズLos Sin Miedo(恐れを知らぬ者たち)の主人公である若者たちのひとり。祖父の家で見つけた古い手稿で読んだ怪談を、いつも(場違いなときでさえ)仲間たちに話している。幸い、いつも最後まで話すことができない。
本書は、この古い手稿からとってきた19の怪談からなる。場所を変えるタトゥー、だだっぴろい墓場のあるひっそりとした村、写っている人物の顔が毎日変わる生きていている写真、嫉妬から飼い主の友だちを殺してしまうネコ、時をこえた愛、血のしたたるピアノ、人を殺すMP3プレーヤーなど……謎にいつもこたえがあるとは限らない。