友情と克服を描く感動的な物語。1945年、原爆が落ちる直前の広島の街で、イチローとマスジは遊んでいた。現代の広島で、手の不自由な10代の少女サクラは、クラスメートの嘲笑と家族間での孤立をどうにかやり過ごしている。母には愛されていないと思い、仕事に没頭する父とはほとんど顔を合わせない。ネット上の友だちのアイコは別の街に住んでいて、実際に会うのは難しい。彼女の夢は漫画家になることだが、それは叶わないことだとわかっている。しかし、幼いテツオと、大きな秘密を抱えた広島の被爆者の老人との出会いが、サクラの人生を大きく変えることになる。