6歳以上の子ども向け絵本。様々なバージョンのある口承伝説を下敷きにしている。死も人生の一部だということを子どもたちに教えてくれる本。ジャックの母さんは重い病気で、もはや生よりは死のほうに近づいている。浜辺で泣いていたジャックは、母さんを迎えに来た死神と出会う。そこでジャックは死神をだまし、瓶のなかに閉じ込めて素早くふたを閉めることに成功した。それ以来人も動物も、植物も死ななくなる。世界は大混乱に陥り、ジャックは母さんから、死神を外に出すよう諭される。生と死はひとつのコインの裏表であり、どちらかがなければもうひとつも意味がなくなる。結局ジャックの母さんは天に召されるが、その心は満たされていた。