子どもと青少年に向けて環境保護のメッセージを伝えるファンタジー小説。著者が言うには、環境悪化は人々の生活様式の変化だけでなく、自然への無関心の結果引き起こされたものである。ココは自分は「だらしなくて忘れっぽくて、かなりぼんやりしている」と考えている未来世界の女の子。大規模な環境破壊により荒れ果てた、不毛の地に住んでいる。この悲劇は人類の愚かさゆえに起きた。ココにはサルに似たしっぽがあって、おかげで木にうまくよじ登れる。ホメロスのオデュッセウスのように、小さなココも危険に満ちた旅に出て、一風変わった人々と出会う。旅の途中で出会ったグランディアは、ひとつ目の恐ろしい女で、ココを食べようとする。一方、よい魔法使いのヨルグントは、夢と現実というふたつの世界に住んでいた。