夢の国で交差する人生。忘れがたいアイスランド旅行。バルセロナ郊外のサバデイの町から一歩も出たことがなかった時計職人が、古い時計を修理するためアイスランドに行かなければならなくなる。好きな音楽を演奏するためにグループを探す北欧の青年。夢見てきた旅を実現した地質学者のカップル。アイスランドの海岸を巡るルート1よろしく、引退したカルト作家と彼にインタビューをしなければならない若きジャーナリスト。成功者らしき男。これらの人物たちの人生を結びつける小説である。彼らは、これが自分の望んだ人生なのか、人生を変えるための時間は残っているのかと振り返る。作家ハルドル・ラクスネスとフォルメンテラ島の登場も重要な意味を持つ。