タシオ・オルティス・デ・サラテは優秀な考古学者だが、20年前に平穏なビトリア市を震撼させた不可思議な殺人事件で有罪判決を受けた。彼が最初の仮出所で刑務所を出ようとした矢先、再び犯罪が起きる。20歳のカップルがビトリアの旧大聖堂で真っ裸で死んでおり、その喉には蜂に刺された跡があった。それから間もなく別の25才のカップルが有名な中世の建物コルドン館で殺された。犯罪プロファイルの専門家である若き警部ウナイ・ロペス・デ・アヤラ(通称クラケン)は、犯罪を未然に予見することに執念を燃やすが、まだ記憶に新しい個人的悲劇のせいで、これらをただの事件として片づけることができない。またクラケンの自己流のやり方が上司である警察副所長のアルバをいらだたせる。クラケンはアルバとはもともと曖昧な関係にあった……時も彼に味方しない。