団結、広告芸術、そしてインターネットから派生したニューテクノロジーが、このいやらしいほど現代的な小説Ejército enemigo(敵軍)の戦場である。
サンティアゴは落ち目の広告マン。気が滅入る町に住み、上流階級の友人たちが参加する社会運動をシニカルに眺めている。そのうちの一人が死んだ時、彼はサンティアゴに一通の封筒を残していった。サンティアゴはそれによって亡くなった友人の本当の人生を発見し、後戻りのできない危険な道を進み始める。
本書は、現代の大きな社会問題に真っ向からとびこんでいく。政治議論の不毛、社会行動とメディアの反響の間の混乱、倒すべき敵の消失など、挑発的な文章で、社会の不愉快な側面を決然と浮き彫りにする。