ヒーローでいることは退屈過ぎた。ぼくの名前はイェライ・アヤラ。ぼくには秘密がある。君が手にしているこの本にはぼくや、ぼく以外の世の中になじめない者たちの話、そしてぼくたちみんなを結びつけるヒントが書かれている。ぼくたちには特別な力があるんだ。わかるよ、作り話なんだって思うだろうね。そう思うのがふつうだ。急に姿を消して、好きなところに再び現れることができるってわかったときは、ぼくだってこんなのあり得ないって思ったよ。そして自分は特別なんだってわかると、どうせなら利用してやれってことで、あんまり正しくないことにも力を使うようになった。でも、そんな話がしたいんじゃなくて、大事なのは、ぼくのような人間を捕まえるための組織に実際に捕まったとき、ぼくはそんなに珍しい存在じゃないとわかったってこと。その組織がCIRSEだ。組織の目的は、この力を悪い方向に使う人間を再教育すること。僕たちをヒーローにすることだ。でも、アンチヒーローになれるのに、ヒーローになりたいやつなんているのかな?