Victoria Álvarez
ビクトリア‧アルバレス
1985年、サラマンカ生まれ。美術史学者。19世紀の芸術的文芸を専門とし、サラマンカ大学で教鞭をとっている。処女作『Hojas de dedalera(ジギタリスの葉)』(Versátil、2011-当サイト2012年春紹介作品)、次いで『Las Eternas(永久に)』(Versátil、2012)を出版した後、2014年に3部作『Dreaming Spires(夢見る尖塔の都市)』に着手し、 Lumen社から『Tu nombre después de la lluvia(雨そして君の名)』、『Contra la fuerza del viento(風の力に向かって)』(2015)、『El sabor de tus heridas(あなたの傷の味)』(2016)を刊行。2017年に新たな3部作『Helena Lennox(エレナ‧レノックス)』を書き始め、『La ciudad de las sombras(影の町)』、『El príncipe de los prodigios(奇跡の王子』(2018)をノクトゥルナ社より発刊。2018年には前述の3部作とは別に『Silverville(シルバービル)』(Nocturna Ediciones)と『La costa de Alabastro(アラバスターの海岸)』(Alianza Runas)、そして2019年には古代エジプトを舞台にした『La voz de Amunet(アマウネトの声)』(Nocturna Ediciones)を上梓。
時は1923年。17歳のエレーナ・レノックスにはひとつの願いがあった。それはロンドンの退屈な日常を、遠い土地での冒険と発見の生活に取って替えるということだ。だから両親が消息不明の考古学者たちを調査するためにインドに行くことになったとき、彼女はついていくことを決心する…両親が出発して数日後、こっそりと。幻影の街バンガルにまつわる伝説はたくさんあるが、エレーナは一度たりとも迷信を信じることはなかった。しかし英国人を憎む王子、アルシャド・デ・ジャイプールは彼女は間違っているという。バンガルは呪われており、日が沈んで王宮が暗闇に染まったとき、その壁の中にいる者はみな跡形もなく消えてしまうのだ。1920年代のインドを巡りながら、エレーナはある調査に巻き込まれることになる。その調査では、誰も闇の都市から戻ってくることはないという確信だけが絶えず顔をのぞかせるのだった。
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児童書・YA
闇の都市
La ciudad de las sombras
ビクトリア‧アルバレス
Victoria Álvarez
Nocturna Ediciones, S.L.
コロラド州のシルバービルで銀採掘の夢を一撃で葬り去る復讐劇が幕を開けようとしていた。1872年にグレース・マロリーが夫の実家の古い邸宅に住み始めるや否や、彼女は村中の噂の的になった。「大きな空き家にご婦人がひとりで住むなんて」、「夫の銀採掘会社の跡取りのジョンはなぜ一緒じゃないの?」。 ルビー・ローレンスは女性であるがために軽視されることを嫌というほど知っている。だから、グレースに対する彼女の不信感を誰も真剣に受け止めないことにも驚かなかった。だが、少なくともルビーの親族は彼女の意見を聞くべきだった…なぜなら、ジョンの父親を殺害したのは彼らだったからだ。 シルバービルの平和が失われていくなか、グレースとルビーは複雑に入り組んだ策略に関係してゆく。その企みではどんな捨て駒にも意味がある。そして残るのはただひとつの確信。世界は舞台であり男も女も単に演者にしか過ぎない。
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