ビクトル・セリェス(1985年マドリード生まれ)はマドリード自治大学で歴史学士を取得。小説や物語、映画の脚本を執筆し、『Día libre(暇な日)』により第3回ブルマ・ネグラ国際短編コンクールで優勝、『Rojo escarlata(緋色)』で2016年コセチャ・エニェ賞候補に挙がるなどの実績を持つ。初めて執筆した小説『Lengua de pájaros(鳥の言葉)』(Obscura、当サイト2021年紹介作品http://www.newspanishbooks.jp/book-jp/lengua-de-pajaros)が示すように、セレスはファンタジー、ホラー、SFの間にある従来のジャンル枠を切り開いて飛び越え、読者を他者になる感覚へと誘導する。本作品『Duramadre(硬膜)』は2021年にオブスクーラ社より出版。7年間イギリスに住んだ後、現在は生まれ故郷のマドリードで暮らしている。