ニナ・マレロは東南アジア在住のマドリード出身の小説家。現在はシンガポール国立大学のスペイン語学科の責任者を務める。小説『Ella y el faro(女と灯台)』(Nazarí、2020)は第72回ナダル賞最終候補作品。今回の小説は4冊目の作品。海上生活と航海へ深い興味を持つマレロは、伝統的な船で航海するマレー諸島の次のプロジェクトに参加している。第2回バランガイ航海(2018年、フィリピン)、ジャワーボルネオ海路の航海(2016年‐2017年)、クラカタウへの航海(2017年)。またフィリピンのバジャウ族やインドネシアのオランラウトなど海上で生活する民族も訪ねている。これらの経験が本小説『Archipiélago(群島)』のベースとなっている。