ジョアン・カレラスは1962年バルセロナ生まれ。サン・ジョルディ賞、バルセロナ市賞の受賞者。ジャーナリスト、脚本家、教師の肩書を持つカレラスの小説家としてのキャリアは、1991年と1993年にQUADERNS CREMAから出版した2冊の短編集から始まる。その後長編小説『La gran nevada(深雪)』と『Qui va matar el Floquet de Neu(誰がコピート・デ・ニエベを殺したのか)』(出版社はともにEmpúries)を上梓。続いて挑発的な作品『L’hombre de origami(おりがみ人間)』(Ara Llibres)を出版した。2012年以降、出版社PROAから『Carretera secundària(県道)』(「タイムアウト誌」により同年のカタルーニャ語最優秀作品に選出)、アムステルダムのコーヒーショップを舞台とし、増刷を重ねた『Cafè Barcelona(カフェ・バルセロナ)』、2013年バルセロナ市賞受賞)、カタルーニャ文学で最も栄えあるサン・ジョルディ賞を受賞した『L´Aguila negra(黒い鷲)』、心奪うサスペンス『La dona del Cadillac(キャデラックの女)』を刊行している。本書『Torno a casa(家路)』は語り口が見事な、特別な作品。