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Ignacio Martínez de Pisón

Ignacio Martínez de Pisón

イグナシオ‧マルティネス‧デ‧ピソン

1960年サラゴサ生まれ。受賞歴多数の小説家で脚本家。多言語に翻訳されている作品も多い。『La ternura del dragón(ドラゴンの優しさ)』(Anagrama、1985年/Seix Barral-Booket、 2011年)、好評を博し2度映画化された『Carreteras secundarias(県道)』(Anagrama、1996年/Seix Barral-Booket、2011年)、『El tiempo de las mujeres(女性の時代)』(Anagrama、2003年/Seix Barral-Booket、2012年)、ロドルフォ‧ウォルシ„賞、ドゥルセ‧チャコン賞を受賞したエッセイ『Enterrar a los muertos(死者の埋葬)』(Seix Barral、2005年)、EUの欧州著書賞及び批評家賞最終選考作品の『El día de mañana(明日) 』(Seix Barral、2011年)、国民文学賞受賞作『La buena reputación(名声) 』、

『Derecho Natural(自然法)』(Seix Barral、2017年3月)、最新作である本書『Fin de temporada(季節の終わり)』(Seix Barral、2020年)などが主な著書として挙げられる。

1950年代のメリリャ。モロッコ独立の前にスペイン人は故国に戻らなければならない。北アフリカのヘブライ人たちは最近創られたイスラエルに定住して、出エジプト以来の大移動に終止符を打とうとしている。このような不確実な状況下、ある中年夫婦が自分たちとふたりの娘の将来を案じている。夫のサムエルは15世紀末にイベリア半島を追われたユダヤ人の末裔。妻のメルセデスはカトリック教徒。1980年代まで続くこの物語で作者は、家族の葛藤、秘密の価値、過去の存続に分け入る。本書『名声』は、相続についての作品である。まずは厳密な意味での相続だ。というのも登場人物たちの人生は、ある遺書で決まってくるからだ。しかしまた広い意味での相続でもある。彼ら全員の運命は、彼らに先立つ弁証法に記されており、妥協点を見つけるのは容易ではない。

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Ignacio Martínez de Pisón著『La buena reputación』の表紙
文学

名声

La buena reputación

イグナシオ‧マルティネス‧デ‧ピソン

Ignacio Martínez de Pisón
MB Agencia Literaria

1977年6月、思春期を迎えて間もないフアンとロサは、ポルトガルとの国境沿いの道路を非合法の堕胎手術を行う病院へ向かっていた。しかし事故に会い目的地へ着くことはなかった。それから20年ほどたち、ロサと息子のイバンは新たな人生を歩むためにイベリア半島の反対側の突端の地に移り住む。だが、過去は否応なしに追いかけてくる。時には害毒でしかない強い血縁、世代が変わっても同じ過ちを繰り返す危険が潜む家族の秘密、そして人を別人に変えてしまう知恵について書かれた小説。ほぼ25年にわたって描かれる母と息子の強い絆や印象的な登場人物を見事に描写。また、清算されない過去はたとえ無視しようとも、むしろ無視するがゆえに、大きな落とし穴になることを明かしている。

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Ignacio Martínez de Pisón著『Fin de temporada』の表紙
文学

季節の終わり

Fin de temporada

イグナシオ‧マルティネス‧デ‧ピソン

Ignacio Martínez de Pisón
MB Agencia Literaria