グラシア・イグレシアスには目には見えない想像力の羽がある。この羽でペピータ・サルミエントのように遠くへ飛んで冒険し、物語や詩を生み出す。こうして書いた多くの本の中には英語や中国語、韓国語などに翻訳されたものや、賞を受けたものもある。執筆していないときは、ストーリーテラーとして物語を話し聞かせている。愛猫家で牛を収集している。この本が読者自身の羽の発見につながるかもしれないと思うとき、幸せを感じる。 ダビド・シエラ=リストンはペピータが飛ぶことを必要なように、絵を描くことを必要としている。色とりどりの筆を紙の上で動かしていないと、ペピータ同様病気になるだろう。幸い家族はいつも暖かく見守ってくれた。小さいときに靴墨を使って家の廊下に風景画を描いた時さえも。マドリードの美術学校アルテ・10でイラストレーションを学び、卒業後は児童・YA書を中心にイラストを手掛ける。もう壁に絵を描くことはないが、未だに子どもの心を持ち続け、本書のように面白い本のイラストを描くときには椅子から飛び上がるような気分になる。