Carmen Guaita
カルメン‧グアイタ
哲学学士で教師。教育と文学と職業倫理に関わるさま まな団体と協力している。2015年に初めての小説『Jilgueros en la cabeza(頭の中のゴシキヒワ)』(Edelvives)を刊行。『Memorias de la pizarra(黒板の回想)』 (2012) 、『Cartas para encender linternas(ランプをつけるための手紙)』(2012)、『La flor de la esperanza (希望の花)(2010)、
『Desconocidas, una geometría de las mujeres(知らない者たち 女性の幾何学)』(2009)、『Contigo aprendí(私はあなたと学んだ)』(2008)等、教育と倫理に関する著作がある。アフリカ、アジア、ラテンアメリカでの教育プロジェクトを支援するNGOデルウェンデに所属する。
ラ・アロンドラ(ひばり)ことクリプタナ・センシは有名なソプラノ歌手で、長いことアルツハイマーを患っている。彼女の伝記執筆を依頼されたジャーナリスト、ペドロ・ベンナサールは、記憶を失ったひとりの女性の過去を探っていかなければならない。クリプタナ・センシはなぜ記憶を失ったのか? 何を忘れたかったのか? 何を忘れ去ることができたのか? クリプタナがその生涯のうちにやり取りした手紙を発見したとき、ペドロ・ベンナサールは彼自身の人生も立て直すべきだと気づく。音楽、心の痛み、希望とともに、本書の登場人物たちは印象的である。著者カルメン・グアイタは、『Jilgueros en la cabeza (頭の中のヒワ)』、そして 『El terrario(テラリウム)』に続き、本書で「赦しについての三部作」を完結する。赦されるということは、赦す人の抱えている思いを感じること。
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文学
すべては忘れ去られる
Todo se olvida
カルメン‧グアイタ
Carmen Guaita
Editorial Luis Vives (Edelvives)
生徒の大半が人工知能によって教育され、ほんの一握りのエリートの子どもだけが教師と直に会う世界は、どのようなものだろう。この小説は21世紀末、教師による教育が特権階級だけのものとなった近未来を舞台とする。メリダでは、小さな古典劇団がローマ劇場とともに、人間の本質を生かし続けるために闘っている。彼らはふたつの教育システムの壁を破り、エリートしか知らない教師のベネシアが、学習意欲まんまんだが、コンピューターを通しての教育しか知らないアルシビアデスに授業をするようしむける。その教育は、教師と生徒、両方の未来、そして人間の未来を変えていく。
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