何人必要?
レポート執筆者:嶋田 真美
Mami Shimada
■あらすじ・内容
生まれてくるのには? お母さんがひとり必要。でも、大きくなるには? お世話してくれる誰かが必要。歩き出すには? 手伝ってくれる人。高く飛ぶには? 押してくれる人。電球を変えるには? ひとりぼっちだと感じるには? 交通渋滞を起こすには? 人が生きていくにはそれぞれの状況に合わせて他者の助けを借りなければいけない。それぞれのページの質問に対する答えが、同じページに向きをいろいろに変えて書かれている。
■所感・評価
何人必要か?という表紙の問いに続き、各ページにこんな場合は?とそれぞれの状況が書かれている。そしてそのページのどこかに答えが向きを変えて書かれている。イラストを参考にして答えを考え、そのページを開いたまま答え合わせができるので、自分で答えに辿り着けなくても楽しめ、考えを深めることができる。
最初は簡単な質問だが、だんだん気持ちの問題や社会的な問題など抽象的な質問へと変わっていく。小さい頃は身近な母親や家族と暮らし、大きく成長するにつれ学校や地域などすこし広い範囲にいる人たちと関わり合い、やがてもっと大きな世界に暮らす人々と共に生きていく。そして人はお互いを必要とし、助け合いながら生きていると、この絵本は語っている。
明るく楽しい雰囲気のコラージュで描かれていて、日本の読者にも手に取ってもらいやすいだろう。
■試訳
(全文)
うまれてくるには?
(おかあさんがひとり ひつよう)
でも…… おおきくなるのには?
(おせわしてくれるだれかが ひつよう)
あるきはじめるには?
(てつだってくれる だれか)
たかく とびあがるには?
(おしてくれる ともだち)
でんきゅうを かえるには?
(おおくてもすくなくても うえまでとどくだけ)
ゾウにのるには?
(はしごを もっているひと)
ひとりぼっちだと かんじるには?
(いそがしいひとが いっぱい)
そんなことを かんじないには?
(きみにきづいてくれるひとが すくなくともひとり)
じゅうたいを おこすには?
(おなじほうこうにいく たくさんのひと)
じゅうたいを なくすには?
(だれか ゾウを どけて!)
はなしを きいてもらうには?
(おおければ おおいほど いい)
キスをするには?
(あいしあってる ふたり)
じゃあ…… このせかいが もっとよくなるには?
(そうできると しんじる ひとたち)
でも…… なんにん ひつよう?
(みんな!)


