Hoja de lata editorial, S.L.
オハ‧デ‧ラタ
出版社
Hoja de Lata is a small independent house that publishes fiction and non-fiction, a balance of the great names of contemporary literature and new authors with a sensibility for their own and other worlds. We believe in stories that never go out of fashion, and courageous voices that do not always follow accepted thought.
レアンドロ・バルセイロは繊細な紫色のユリやアネモネを植えていたとか、彼の娘のクララのゆりかごは西洋アジサイの苗木だったとか、クララはセイロンアマリリスの甘い花びらを吸うだけで栄養を摂っていた、などと村人は語る。2世代の後、その少女クララ・バルセイロ率いる芸術介入隊が、環境保護を訴えるための大胆計画を準備する。今は使われていない石切り場の土地に祖父のレアンドロが作っていたようなバビロンの空中庭園を再現するという計画だ。クララのほか、彼女の十代の息子、記憶喪失のピアニスト、オーストリア人の精神医学者、恋愛依存症の若い女性ら全員が、そうやって既存のものや自分たちの恐怖心に立ち向かう決心をする。フィールドノート風に書かれた、珍しい花のように貴重なこの作品は、反抗と環境保護のためにあげずにいられない声を私たちに届ける。
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文学
ガーデニングのための反体制アート
Artes subversivas para cultivar jardines
テレサ‧モウレ
Teresa Moure
Hoja de lata editorial, S.L.
1936年11月20日、ひとりの男が死に、ひとつの伝説が生まれた。男の名はブエナベントゥーラ・ドゥルティ。修理工にしてアナーキストのピストル強盗、そしてバルセロナの反ファシスト義勇兵。50年後、フランス人ジャーナリスト、リベルタード・カサルはドゥルティの死にまつわる謎を明らかにしようと決意する。ドゥルティのスペインでの初めてのすさまじい銀行強盗、ラテンアメリカ諸国への密入国、フランスへの国外追放、そしてカタルーニャの軍事クーデターを阻止した後サラゴサに向かうドゥルティ部隊など、読者は彼の足跡の証人となっていく。この調査により、カサル自身も自分の人生の亡霊と向き合わされることとなる。著者は綿密に検証した史実を踏まえて、時代の雰囲気を見事に再現し、8月の小ぬか雨の下、あまりにも短い夏を生きた無政府主義革命の偶像に再び息を吹き込んだ。
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文学
8月の雨
Lluvia de agosto
フランシスコ‧アルバレス
Francisco Álvarez
Hoja de lata editorial, S.L.
1930年代のマドリード。プエルタ・デル・ソル近くの高級ティールームで働く女性たちは、制服に身を包み新たな1日の仕事をスタートする。アントニアは一番のベテランだが、彼女はだれにも能力を認められたことがない。小さいマルタは貧窮によって大胆で断固とした性格になる。30歳代で信心ぶったパカは、余暇の時間を修道院で過ごす。オーナーの名づけ娘ラウリタは、「モダンガール」で通っている。3ペセタの日給ではとても暮らしていけないが、みんな黙っている。さもないと、どうなることか。上司に対しても、夫に対しても、父親に対しても、彼女たちは口をつぐむのには慣れている。信仰というアヘンで願望を飲みこんでいる。彼女たちは、わずかな賃金で長時間労働を耐える。だがマティルデだけは、この若々しい娘たちの集団に割り込んできたときに、著者が強く求める「反骨精神」を持つ。
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