絵本。主人公の男の子が1人称で語る。「ぼくのママはぼくがいないところで、山ほどたくさんのことをしてる。ママは、高く遠くに飛んでいきたがっている風船の中で暮らしてる。高く飛んで空のかなたに消えてしまう風船もあるから、ぼくはこわくなる」 仕事やスポーツジムなどに行ったときなど、ママは主人公から遠い風船の中にいるように見えることがある。けれども、男の子はうまい手を持っている。ひもをひっぱって、風船をひきよせるのだ。大人の生活に対する子どもの目線、子どものものの見方を伝え、あたたかな気持ちで自らをふりかえらせてくれるやさしいお話。