ふたりの人間の間の愛情と共犯者意識が、これほど特別になったことはそうないだろう。あまりに特別なものだから、たったひとりであらゆる不慮の出来事や逆境にも対峙できると感じてしまうほどだ。100歳の祖母と無鉄砲な孫娘は、自分たちに譲渡された遺産の謎を解明するためならどんな障害も乗り越えようと心に決めている。現在の疑問を解き明かすために過去の原因を熱心に探り、想像できる限り最大の冒険に没頭するふたりの姿に、私たちは心のなかのもっとも気高く深い部分をゆすぶられ、夢を見て、微笑む。最初は単なる好奇心だったものを、絶対的な優先事項に変えてしまうほど魅惑的な謎。もしあなたが自分のルーツを否定したり、家族意識に欠けていたり、人生における大冒険に乗りだせない人ならば、この本は読まないでほしい。逆にその3つの要素を持ち合わせた人であれば、信じてほしい。すべてはひとつの理由で起こるのだ…。