本作『Drácula(ドラキュラ)』は、ブラム・ストーカーの原作を、作者のフェルナンデスが忠実に解釈した上で自由な脚色をもって描いた作品。1982年、クリーピー誌(スペイン語版)に1章ごと掲載され、読者が選ぶ最優秀作品賞を受賞した。イタリア、フランス、ドイツ、米国でも出版されており、一般読者のみならず批評家からも高く評価された。今回、通し番号付きで刊行される特別記念版は、フェルナンデスの手による原画を実際に鑑賞するかのごとくそれぞれのカットを楽しめるようにと、すでに故人である作者の家族が保管していたオリジナルの油彩から印刷された。同様に作家の残した資料の中から発見され家族によって保管されてきた、未発表の鉛筆デッサン6点が今回初めて収録された。作家のマルセル・ミラレスが序文を、著者の息子エクトル・フェルナンデスが跋文を担当。