/

Authors

/

Jesús Carrasco Jaramillo

Jesús Carrasco Jaramillo

ヘスース‧カラスコ‧ハラミージョ

ヘスス‧カラスコは、『INTEMPERIE(太陽と痛み)』(Seix Barral、当サイト2013年紹介作品。2016年早川書房より既刊。)で国際的文学シーンに華々しいデビューを飾り、作家としての地位を確立した。このデビュー作は、マドリード書店組合賞、地方研究財団による文化美術文学賞、英国PEN賞、~リス賞を受賞し、オランダのヨーロッパ文学賞と、フランスの地中海文学賞外国文学部門の最終候補となり、エルパイス紙で2013年の今年の本、英国のインデペンデント紙で2014年の優秀翻訳作品の$とつに選出された。本書は、「感情を抑制して書かれた日常的ドラマ」(「ABCクルトゥラル」J.M.ポスエロ)と評され、5か国語に翻訳されている。

家から逃げてきたひとりの子供が、隠れ家の奥に潜んでいる。彼を探す男たちの叫び声が聞こえる。男たちが通り過ぎてしまうと、彼の前には干からびた大地が果てしなく広がっている。逃げてきた場所に戻りたくなければ、そこを超えて行くしかない。ある夜、ひとりのヤギ飼いと出会い、その時から、ふたりにとって全てが一変してしまう。Intemperie(悪天候)は、干ばつにみまわれ暴力に支配される国を通り抜けて逃げる、ひとりの少年の逃避行を語る。閉ざされた世界、名前もなく日付もない。その世界では、水が排水溝から流れ出て行ったみたいに、モラルも一緒に流失してしまっていた。そんな環境の中、まだ挫折せず一縷の望みを失わない少年は、苦しくてもまっとうな道を1からスタートするチャンスを得ることになる。あるいは対照的に、嫌というほど身に染みている暴力に走るのか。

詳しく見る

Jesús Carrasco Jaramillo著『Intemperie』の表紙
文学

悪天候

Intemperie

ヘスース‧カラスコ‧ハラミージョ

Jesús Carrasco Jaramillo
Editorial Seix Barral

祖国から遠く離れ、独立して暮らすフアンは、父の死により生まれ故郷の寒村にやむをえず戻る。葬儀が終われば一刻も早くエジンバラに帰る予定だったが、姉妹から聞いた知らせにより、計画は永久に変更させられる。逃げようと決めたその場所に、期せずしてとどまり、母親の介護をすることになるが、母親はほとんど見ず知らずの人間であり、共通するのは家族で乗っていた古いルノー4だけだった。「人間がひきうける責任のうち、子を持つことは最大で、最も決定的なものだろう。誰かに命を与え、無事に生かしていくことは、人間のすべての人格を巻き込む。だが、人の子であることの責任については、めったに語られない。『私を家に連れていって』は、子の責任と、その責任を引き受けるのがどういうことかを扱った小説だ」ヘスス・カラスコ。

詳しく見る

文学

私を家に連れていって

Llévame a casa

ヘスース‧カラスコ‧ハラミージョ

Jesús Carrasco Jaramillo
Editorial Planeta