J・オリョキはこの本を書いた年寄り。だって30歳を超えているんだから。大衆文学、映画、漫画、ポップミュージックを愛し、それゆえ、いつも不機嫌。早くから文芸の素養はあったが、思春期にはすぐに文学の道からそれてポップスに走った。作家になるのはやめてロッカーになろうと決心したのはそのときだ。なぜなら、作家よりロッカーのほうが、女の子が引っかかるから(これは間違い。どちらも同じだから。つまり、どっちもモテない)。CDのレコーディングとプロデュースをし、いくつかのグループで演奏したが、ユミのバンドほど有名ではなかった。いろいろなメディアで物語や記事を書いている。長編小説も2冊、『¡Malditos terrícolas!(いまいましい地球人め!)』(当サイト2014年紹介作品http://www.newspanishbooks.jp/book-jp/malditos-terricolas)と『Betamax, una comedia con superpoderes(ベータマックス、超能力者の喜劇)』を出版しているが、どちらも大人向け。この『Yumi y su banda(ユミとバンド)』は、判断力のある子どもたちと、成長だなんてばかばかしいことをする気は全くない大人たちのための物語のシリーズ。