スペイン新刊2012年秋

「ボタス」ことソウト・メナヤはかつて有名なサッカー選手だったが、今は落ちぶれはて地獄を見ている。1944年の国王杯決勝戦で歴史的なゴールを決めた後、怪我のため足が不自由になり、サッカー選手としての生命を絶たれた。プロ選手になる前は煉瓦職人だったが、今は座り仕事しかできず、カードの袋詰めをすることになる。そのカードのサッカー・コレクションの中に、選手時代の自分の写真を見ることになるかもしれないのに。  

アントニオ・ブランコ=フレイヘイロの『ギリシャ美術』を、再び読者のもとにお届けする。オリジナルは50年以上前に書かれた古典的便覧だが、参考図書として今も現役。クレタ・ミケーネ美術、原始ギリシャ美術、東洋的美術に始まる歴史をたどって古代の建築、彫刻、陶芸に触れ、古典時代の様々な時期について言及して、最後にヘレニズム期の建築、彫刻、絵画に関する研究で締めくくっている。

イベリア半島へのバイキングの侵入に報復するため、ガリシアの地から現れたヒーロー。このエピソードをはじめて私たちに明かしてくれるこの小説 は冒険譚満載であり、しかも正確な歴史考証に基づいている。レコンキスタ全盛時代、キリスト教世界の宝であるサンティアゴ・デ・コンポステーラの財宝を手に入れるためノルマン人がガリシアに侵入する。12歳の少年アッスールは家族を探しにでかけ、彼の村を略奪し村人たちを殺した侵入者たちに囚われてしまう。北方人たちとともに、中世ヨーロッパの人里離れた地方を巡り、凍てつく海を進み、土地を征服し、愛するひとに出会う。しかし家族を取り戻したい想いが、彼をガリシアに向けての帰途につかせる。

本書は、コミック界のこの２大ヒーローについて、これまでに制作された実写やアニメの映画やテレビシリーズの写真やイラストレーションを収録し、分析したもの。最初の映画シリーズをはじめ、1940年代の最初の短編アニメシリーズであるフライシャーのスーパーマンや、1960年代のバットマンのキッチュなシリーズまで。 クリストファー・リーヴやブランドン・ラウスのスーパーマンを忘れることはできないし、ティム・バートンやジョエル・シュマッカーやクリストファー・ノーランのバットマンを見過ごすことはできない。また、アニメシリーズにおけるポール・ディニのすばらしい仕事も注目したい。 さらに最終章は、米国の漫画出版社であるDCコミックのその他のヒーロー、ワンダーウーマン、フラッシュ、グリーンランタンなどにあてられている。