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スペイン新刊2011年秋
スペイン新刊2011年秋 - U
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UN HOMBRE LLAMADO LOBO
狼という名の男
著者:
OLIVERIO COELHO オリベリオ・コエロ
ジャンル:
文学
舞台は90年代初めのブエノスイアレス。ロボ(スペイン語で狼の意味)とエステラ・ドゥランは男の子をもうけたばかり。典型的な中流家庭の生活が、この先も続いていくはずだった。ロボは異常なまでに几帳面な男だったが、ある日仕事から帰宅すると、エステラは息子イバンを連れて家を出ていってしまっていた。ロボはすべてをなげうって、ひとりの探偵を雇うが、この探偵が実は、さまざまな問題と過去への未練をかかえた人生の敗北者だった。物語はそこから、推理小説とめまぐるしいロード・ノベルを掛け合わせたものとなる。 推理小説じたての独創的プロットを通して、70年代と90年代というアルゼンチンの最も不幸な20年がある家族にどんな影響を与えたかをあぶりだすとともに、どうにもならない父子関係という、現代文学があまり取り上げてこなかった普遍的テーマにもとりくんでいる。
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Una història immoral
不道徳な物語
著者:
Victor Alexandre ビクトル・アレシャンドラ
出版社:
Edicions Proa エディシオンズ・プロア
ジャンル:
その他
レポートを読む:
ある不道徳な物語 Una Història Immoral
妻の性欲をよびもどすために、夫がこっそりプロのセックスサービスを雇うことはあり得るか? 夫婦が性生活をとりもどすために、夫が第三者に頼るのは矛盾ではないか? やきもちは愛か、それとも傷ついた虚栄心か? 愛のために、どこまで掟やぶりが許されるのか? 愛する者の秘密が暴露されたとき、どこまでなら受け入れられるか? エリックは、自分がゲームを楽しんでいるうちに、パンドラの箱を開けてしまったのを分かっている。しかし、アンナの秘密を知りたいという誘惑はあまりにも強い。愛においては知らないほうが幸せなこともあるのをエリックは知らないらしい。
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Una nit, un somni
ある夜、ある夢
著者:
Gemma Lienas ジェンマ・リエナス
出版社:
Labutxaca ラブチャカ
ジャンル:
文学
オルガは48歳の女性生物学者。見知らぬ男が思いっきり楽しませてくれることをしばしば夢見ている。マリ・ロリは37歳女性、スーパーのレジ係。自分はダンサーのエスメラルダで、自分を愛してくれる優しい男がそばにいると夢想する。 ふたつの対極的な世界で生きるオルガとマリ・ロリ。片や快適なブルジョアの世界、片やだれにもかえりみられない俗世間。ふたつの世界をつなぐものはひとつの歌だけ。にもかかわらず、ふたりは同じ悩みを抱えている。どちらも自分の夫に好きな女がいるのではないかと邪推しているのだ。 作者は、ふたつの人生の物語を通して、女性たちの世界と、恐れと不倫の魅力のあいだでゆれ動く多層的な感情をみごとに描き、忘れがたい小説を書きあげた。
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