ナーヤは中国仏教神話に起源を持つ、道教における守護神で、殷王朝の時代に軍の要塞で生まれたとされている。父のリ・ジンは総督兼司令官であった。母親のインは、妊娠して3年6ヶ月の後、蓮の花が入った玉を産み・・・物語はそこから始まる。このストーリーの原案となるのは(道教の少年神)哪吒(ナタ)の物語だが、既に知られている内容の模倣にならないよう脚色されている。哪吒にまつわる伝説は数多く残されており、鳥山明が自らの作品(『ドラゴンボール』)の中で孫悟空のモデルとして用いたサルの王で有名な小説「西遊記」にも、主人公らを助けるために何度も登場する。ナーヤが繰り返し現れる『La investidura de los dioses(封神演義)』と同様に、本書は、克服、名誉、責任、犠牲をテーマにした野心的な物語である。