俺、ドン・ペドロ・ブランコ、奴隷商人。狂人。巨人かモンスターか。モンゴ・ブランコ。鏡と太陽の偉大なる魔術師。雌鶏の王。海賊。神父。修道士。マラガの場末からアフリカの王座、栄光のハバナからバルセロナの精神病院。ピストル。もし俺がピストルを持ったなら、俺の脳みそで壁を汚すだろう。それは俺のせいだし、俺の罰だ。これは俺の物語だ。カルロス・バルデムが再び筆をとり、伝説となった強烈な実在の人物モンゴ・ブランコの波乱万丈の英雄伝をひっさげ、アクション満載の意欲的で壮大な冒険小説で戻ってきた。スペイン、キューバ、アフリカなどが、資料に裏付けられた、趣豊かな圧倒的物語の舞台となる。