大きな悪いオオカミ、フェロスの妹は、心配でたまりません。自分の息子がちっとも悪くないどころか、これ以上ないほどいい子過ぎるからです。フェロスはそんな妹を慰め、甥っ子を自分の家に来させるようにいいました。自分が甥っ子を真の悪いオオカミに鍛えてやろうというのです。子どもオオカミは伯父を訪ね、伯父の言う通りにしようとします。恐ろしい遠吠えをしたり、ウサギを狩ったり、赤ずきんちゃんを怖がらせたり、おばあさんを食べたり…… けれど、いつも失敗してしまいます。ウサギたちとは一緒に座ってサラダを食べるし、赤ずきんちゃんとは友達になり、おばあさんとはお茶をします。そしてクライマックスは、子どもオオカミがキャロットケーキを作るときにやってきます。2015年クアトロガトス財団賞、2015年ホワイト・レイブンズを受賞。