作家のアンヘルは危機的状況にあった。自宅に向かって車を走らせているとき、ソフィアをはね、ひき逃げしたのだ。罪悪感にかられ、事故現場に戻って彼女が死んだかどうか確認しようと決心する。
ソフィアは意識不明で、生死の境をさまよっていた。アンヘルはこの機に乗じて、自分の身元について大胆な嘘をでっちあげて、ソフィアを取り巻く世界に入りこみ、彼女の風変わりな家族と知り合う。ソフィアはモロッコとの国境での警察の職権乱用について調査をしていた。家族は、ソフィアがそのために殺人者からつけ狙われ、その魔の手から彼女を救ったのがアンヘルだと思いこむ。家族は彼を守護天使だと考えて、主人公アンヘルは家族全員にとってなくてはならない存在となる。真実を知っているのは、若いアンヘルだけだった。