サラは辛い時期をとおりぬけてきた。母親の死、17歳そこそこでの妊娠… しかし、24歳になった今、息子のイバン、父親のマリオ、彼女の3人からなる小さな家族のためにがんばって、幸せらしきものを見つけた。ところが、現代的で自立した、語学学校教師であるそんなサラが、生徒の一人に恋をする。
イスラム教徒だが西洋の生活様式に完全に適応しているロマンチックで情熱的なその青年は、少しずつサラを自分の文化や宗教に引きずりこんでいくが、彼女は、本当の意図が何かなど、怪しみもしなかった。しかし、現実に気づき始めたときには、時すでに遅く、サラはとんでもない陰謀にまきこまれていた。やがて、その陰謀に彼女の愛する者たちもまきこまれ、ついに彼女は衝撃的な決心をする。