ルイス・ロヨがグラファイト鉛筆画から線描画、大判の絵画まで、自身のあらゆる絵画技術を駆使してかきあげた、読み物とも絵本ともグラフィックノベルともいえる作品。
物語は、ふたりの登場人物、ルナ(女性)とマルテ(男性)が繰り広げる壮絶な大恋愛ファンタジー。ふたりの家族は町の両端にそれぞれの要塞を持つ敵同士で、両家の対立には町の人々も苦しめられる。バイオレンスに満ちた二人のロマンスは、やがて世界の終末へと発展する。ゴシック的な悲劇的世界に東洋的な味わいを加え、ソドムの滅亡の雰囲気がおりこまれている。