病気は私たちの心理的な苦痛からひきおこされるもので、真の回復に至るための必要で有益な段階とみなせやしないか? 現代の西洋医学は19世紀の「攻撃的」なアプローチに基礎を置く。つまり器官は病原菌やウィルスや癌などの「襲撃者」と闘わなければならないとされてきた。それに疑問を呈する必要はないか? あるようだ。というのも治癒できたかどうかの基になるのは、苦痛や後遺症だからだ。スコイ博士は、生物学や精神性や心身医学を融合させた人間の全体観的な視点に基づいた、独自の医療の集大成を治療に適用することに成功した。学問的発見に支えられたこの新しいアプローチにより、著者は主張する。病気とは生き延びるためのメカニズムであり、治るために必要な段階であると理解するならば、「病気のおかげで治る」と言えるのだと。